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【別府・地獄めぐり】7つ全部まわるバスツアー体験記

🚌 旅の始まり ― 地獄めぐりバスに乗って
別府北浜バス停で待っていたのは、カラフルでどこか愛嬌のある地獄めぐりバス。

車内に入ると、ガイドさんが明るい声で
「別府といえば油屋熊八さんですね」
と話し始めた。
亀の井バスが日本で初めて女性バスガイドを採用したという話も添えられ、
別府観光の歴史が今も息づいていることを感じながら、
最初の地獄へと向かっていった。
♨️ 1. 海地獄 ― 旅の幕開けにふさわしい青
最初に訪れたのは海地獄。
何度見ても、このミルキーなコバルトブルーは圧倒的で、
湯気の向こうに広がる青さは“別府に来た”という実感を与えてくれる。
子どものころから何度も見ている景色なのに、
やはり「きれいだな」と素直に思える。
晴れた空と赤い柵のコントラストも美しく、
旅の始まりにふさわしい地獄だった。

♨️ 2. 鬼石坊主地獄 ― 静けさの中にある“地熱の鼓動”
海地獄の鮮やかな青を後にして向かったのは、
落ち着いた雰囲気が漂う鬼石坊主地獄。
ここは派手さこそないものの、
泥が“ボコッ…ボコッ…”と湧き上がる音が独特で、
静けさの中に地熱の力をしっかり感じられる場所。
子どものころから何度も見てきた景色なのに、
この“地味だけどクセになる”雰囲気は変わらない。
湯気の向こうでゆっくりと膨らんでは弾ける泥の動きは、
まるで地球の呼吸を間近で見ているようだった。
海地獄の華やかさとは対照的で、
旅の序盤にしてすでに“地獄めぐりの振れ幅”を感じられる一ヶ所だった。

♨️ 3. かまど地獄 ― にぎやかさと熱気が一気に押し寄せる場所
坊主地獄の静けさを後にして向かったのは、
一気に雰囲気が明るくなる かまど地獄。
入口で迎えてくれる赤鬼の像、
100℃の湯気が勢いよく立ち上がる池、
観光客の笑い声やシャッター音。
ここは“地獄めぐりのテーマパーク感”が最も強い場所。
湯気の量も多く、
近づくと顔に熱気がふわっと当たる。
坊主地獄の静かな“地熱の音”とは対照的で、
ここでは“地熱の迫力”を全身で感じる。昔から何度も訪れているけれど、
このにぎやかさは変わらない。
写真を撮る人、湯気に驚く人、鬼の像を見て笑う人。
観光地としての“楽しさ”がぎゅっと詰まっている。
旅の序盤で、
海地獄 → 坊主地獄 → かまど地獄
と三つの全く違う表情を見られるのが、
別府の地獄めぐりの面白さだと改めて感じた。

 

🐊 4. 鬼山地獄(ワニ地獄) ― 動かないのに“圧”がある存在感

かまど地獄のにぎやかさを抜けて向かったのは、
独特の緊張感が漂う 鬼山地獄(ワニ地獄)。
ここは他の地獄とはまったく違う空気をまとっている。
湯気や色の派手さではなく、
“生き物そのものの迫力” が主役。
展示されているワニの標本を見ても、
皮膚の厚みやゴツゴツした質感がリアルで、
動かないのに“重たい存在感”が伝わってくる。
子どものころから何度も見てきた場所だけれど、
今回もやはり迫力があった。
ワニの静かな緊張感は、
他の地獄では味わえない独特のもの。
海地獄の青、坊主地獄の静けさ、かまど地獄のにぎやかさ。
そのどれとも違う“生き物の地獄”として、
旅の中で強烈なアクセントになっていた。

剥製です。(初代イチロウ君)

♨️ 5. 白池地獄 ― 静けさが際立つ“和の地獄”

鬼山地獄の迫力を後にして向かったのは、
一転して落ち着いた空気が漂う 白池地獄。
ここは他の地獄のような派手な色や強烈な湯気はなく、
淡い乳白色の湯と、周囲の庭園のような景観が特徴。
池の周りには大きな岩が並び、
水面には静かな波紋が広がっていて、
まるで日本庭園の一部を切り取ったような雰囲気がある。
観光地というより、
“静かに眺めていたくなる場所” という印象が強い。
海地獄の鮮やかな青、
かまど地獄のにぎやかさ、
鬼山地獄の迫力。
そのどれとも違う、
“しっとりとした和の空気” が白池地獄にはある。

何度訪れても、
ここだけは時間がゆっくり流れているように感じられ、
旅の途中でふっと心が落ち着く場所だった。

🔥 6. 血の池地獄 ― 別府を象徴する“深い赤”の迫力

白池地獄の静けさを抜けて向かったのは、
別府地獄めぐりの象徴ともいえる 血の池地獄。
目の前に広がる赤い湯は、今も迫力があるものの、
子どものころに見た記憶と比べると、
どこか 色が少し薄くなったような印象 を受けた。
昔はもっと濃く、重たい赤が湯気の向こうで揺れていた気がする。
今の赤も十分に強いのだけれど、
記憶の中の“深紅”と比べると、
どこか柔らかい色合いに変わってきたように感じた。
自然の鉄分による色だからこそ、
その年の水量や地熱の状態で微妙に変化するのかもしれない。
こうした“変わったようで変わらない”姿を見ると、
長い時間の中で血の池地獄も少しずつ表情を変えているのだと実感した。
それでも、湯気の向こうに広がる赤はやはり圧倒的で、
足を止めてしばらく眺めたくなる魅力は健在だった。

🌋 7. 竜巻地獄 ― 昔より落ち着いた噴出に“時の流れ”を感じた

血の池地獄の深い赤を後にして向かった最後の地獄は、
間欠泉として知られる 竜巻地獄。
噴出の時間が近づくと、周囲に少しずつ湯気が立ちこめ、
観光客が静かに見守る中、
勢いよく熱湯が吹き上がった。
ただ、子どものころに見た記憶と比べると、
噴き上がる高さが少し控えめになった ように感じた。
昔は50m近くまで上がっていたような迫力があったが、
今回は20〜30mほどで、どこか落ち着いた印象。

最近の水不足の影響もあるのかもしれない。
間欠泉は地下の水量や圧力に左右されるため、
自然環境の変化がそのまま噴出の高さに表れる。
それでも、
地面の奥から一気に吹き上がる熱湯の力強さは健在で、
最後の地獄にふさわしい迫力だった。
昔との違いに気づけるのも、
何度も訪れてきたからこそ味わえる楽しみだと感じた。

🌱 旅を終えて ― 歩いて巡る別府の“風流さ”に気づいた

今回の地獄めぐりはバスツアーだったこともあり、
次の地獄へ移動するたびに少しバタバタした。
効率よく7つを回れるのはツアーの良さだけれど、
一つひとつの余韻に浸る時間はどうしても短くなる。
ただ、海地獄から白池地獄までは 同じエリア内にまとまっていて、歩いて巡れる距離。
湯気の匂いを感じながら、
温泉街の空気を味わい、
坂道をのんびり歩いて次の地獄へ向かう――
そんな“歩く旅”もまた風流だと感じた。
血の池地獄と竜巻地獄だけは少し離れているので、
そこだけはバスや車が必要になるけれど、
それ以外の地獄は歩きながら巡ることで、
景色の変化や温泉街の雰囲気をもっと楽しめるはず。
バスツアーの便利さと、
個人で歩く旅の風情。
どちらも違った良さがあって、
次はゆっくり歩いて巡るのもいいなと思える旅だった。

 

 

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